江戸川乱歩の艶めかしくて気持ち悪い短編小説「人間椅子」

江戸川乱歩は本当に独特な話を書きますよね。結末でどんでん返しするストーリーが短編集では多いのですが、私は特に人間椅子が好きですね。一人の女性のもとに届いた手紙がリアルな表現で書き進められていてゾクゾクします。あの小説って人間椅子ってタイトルから避ける人が多いと思うんですけど、特段グロさはないです。なので避けてる人にはぜひ読んで欲しい作品ですね。グロさに頼らないで人間椅子というタイトルで書きあげているのがすごいと思います。まぁ気持ち悪いんですけどね。グロくはないけど。人間椅子って何のことをさしているかって椅子の中を空洞にして中に人間が入るってことなんですよね。もちろん閉じ込められるとかそういった話ではなく自らの意思で椅子の中に入るというなんとも奇怪な行動です。様々な人間で賑わった場所に置かれた椅子で様々な人間に座られるという感触を楽しむというのが話の筋なのですが、この描写がリアルで艶めかしくて私は大好きです。人間椅子は読んだ後に自分は何を読んでいたのだろう、何を見せられていたのだろうと不思議な気持ちになる小説です。もう一度頭を空っぽにして読み直したい小説の一つですね。私にとって人にオススメして感想を聞きたいランキング1位の作品です。